ビクセン旧アトラクス赤道儀
高速,低振動化改造
コイル抵抗の大きな旧型モーターから,コイル抵抗の小さいモーターへ交換し
・高速化(ANC-1で駆動時,12Vで200倍速)
・低振動化(恒星時駆動時のパルスレート356PPS)
を実現いたしました。 が外形の異なるモーターに交換したため大変な作業でした。


注:コイル抵抗の大きな旧モーターの場合でもパルスレートは同じですが,抵抗が大きいと
マイクロステップ時の電流と回転角度が理論的にならないため振動が残ります。


(現在換装にはモーターはオリエンタルモーター製を採用しています。
以下でご紹介する写真とは異なりますが改造内容は同じです)

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上部が,赤緯用のモーター部でモーター交換後
下部が,赤経用のモーター部でモーター交換前

外形が丸いのが旧モーター
PJ42X132 :コイル抵抗12オーム

外形が角張った方が新モーター
PJB56H-42A16:コイル抵抗1.25オーム 

外形が同じだと下記の加工が不要なのですが,最近は他社製も含めみんなこのような角形になっています。

赤緯モーター取り付け部

旧モーターは外形が円形だったのでモーター取り付け部の削り込みも円形でした。


新モーターの外形に合わせてけがいたところです。


新モーターの外形に合わせてフライス加工後

外形の異なるモーターに交換したためこの部分以外にも4カ所程フライス加工が必要でした。

フライス加工部にモーター部を納めたところ
ジャストフィット!

一部の部品にフライス加工が必要になったため結果的に全て分解しグリースを入れ替えました。

写真は赤緯部ですが,赤経も全て分解しないとモーターの交換は出来ません。

モーター,ウォームギヤ周りの構造
モーターは交換後です。


ウォーム軸の軸受けはかなり凝った構造です。

高速回転しますので,組み立て後は純二流化モリブテングリースを塗布いたします。

ウォームギヤ周りのアップです。
片側が通常のボールベアリング,反対側はウォーム軸の端が直接ボールと接しています。
予圧をかけガタの出ない構造です。