PENTAX MS-5赤道儀
高速化改造
AGS-1で自動導入を行うため,オリジナルのパーマネントマグネット型からハイブリッド型
のモーターに交換しました。12Vでも300倍程度の高速で自動導入が可能となりました。

なお,PENTAXの赤道儀は非常に粘りの強いグリースを使用しております。
そのため,高速運転にはあまり適して無いようです。
特に寒冷地での使用時は高速運転が制限される場合もあります。
(メーカーに点検に出しても,古いグリースは除去せず,新しいグリースを上塗りするだけ
のようです。オーバーホールを請けてくれるか確認される事をお勧めします)

各種改造 メニューへ戻る

モーター交換前の状況です。

日本パルスモーター製のPF55-48-1G
コイル抵抗10.5オーム,ギヤ比1/150が使われています。
ウォーム軸が中空構造でその中にモーターのシャフトが挿入されています。

本来,軸の偏心や偏角を考慮すべき構造かと思いますが,特にそのような構造にはなっていません。

交換するハイブリッドモーターとカップリング,シャフトです。

ウオーム軸に開けられた穴経6mmに対し,換装するモーターは軸径5mmですので何らかのカップリングが必要になります。

今回は軸の偏心,偏角(主にこっちが主)に対応するカップリングを使用しました。
なお軸の固定は偏心が出にくい締め込み式を採用しております。

また,軸には真円度0.004mmの焼き入れシャフトを使用しました。


モーター換装状況です。

回転力のみ伝り,たわみ等にはルーズな方が良いため,敢えて取り付けプレートの板厚は薄目のアルミ板を使用しております。

モーター自体の高さとカップリングを使用したためモーターがウォームハウジング内に入りけれなくなりました。

ハウジングをフライス加工し専用のカバーを製作しました。

なお塗装色は微妙に違うのはかえって見苦しいので,グレー系のハンマートーン塗装としました。


モーター換装後の全体写真です。
嵩上げ部が不安定な感じがしますが,先に書きました通り回転力のみ伝え,ブレ等は吸収してくれる構造が好ましいと思います。

特に高速回転しますのでがっちり固定しない方が良いようです。

カバーを取り付けた状況です。
最新のMS-55iやMS55zとよく似た外観ですね。